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はじめに:マーケターと一口に言っても、仕事はいろいろ
ひとえに「マーケティング」と言っても、
WEBマーケティング、ブランドマーケティング、プロダクトマーケティング、SNSマーケティング、動画マーケティング、ショッパーマーケティング、BtoBマーケティング・・・・
など、「○○マーケティング」という言葉は挙げればきりがありません。
そのため「マーケターを目指したい」と思っても、どの方向に進めばよいのか悩みがちです。
マーケターとして どんな仕事がしたいのか・どんなポジションを目指したいのか を考えることが、とても重要になります。
本記事では、マーケターを志す方が最初の一歩を踏み出すために
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どのように情報収集を始めればよいか
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どんなマーケター職種を目指しやすいのか
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そのために今から何を学んでおくべきか
をまとめて解説します。
1. 未経験からマーケターを目指すなら、まず「市場を知る」
未経験からマーケターを目指すとき、多くの人がいきなり勉強から始めがちです。
もちろん勉強も大事ですが、その前にやっておきたいのが 「市場を知る」こと です。
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どんな企業が、どんなマーケティングスキルを持った人材を求めているのか
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どのポジションが未経験・ポテンシャル採用に開かれているのか
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年収レンジや仕事内容はどのくらいなのか
こうした情報は、教科書ではなく 転職市場に一番リアルに現れます。
市場を知る最短ルートは「転職サイト」
そこで活用したいのが転職サイトです。
いきなり応募する必要はなく、まずは
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「マーケティング」「Webマーケティング」などのキーワードで検索
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気になる求人をブックマーク
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募集要項を読み込み、必要な経験・スキルをメモ
といった形で情報収集用ツールとして使うのがおすすめです。
自分が目指したいマーケター像がまだ曖昧でも、求人票を眺めているうちに
「こういう業務なら面白そう」
「このレベルのスキルがあれば未経験でもチャレンジできそう」
といった 解像度が上がってくる感覚 が得られるはずです。
2. 転職サイトでできる情報収集
では具体的に、転職サイトではどのような情報を集めていけばよいでしょうか。
ここでは、主に以下の3つの観点で見ていきます。
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求人票から「仕事内容」と「求められるスキル」を知る
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スカウトメールから「市場価値の現在地」を知る
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転職エージェントから「企業側の本音」を聞く
2-1. 求人票は「マーケターの教科書」
マーケティング職の求人票には、たいてい
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主なミッション(売上目標 / リード獲得など)
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担当領域(広告運用、CRM、分析など)
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必須・歓迎スキル(ツール名や経験年数)
が整理されています。
複数の求人票を読み比べること = 実務に近いマーケティング論を学ぶこと とほぼ同じです。
書籍だけではイメージしづらい
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「実際にどんなKPIを追っているのか」
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「どういうツールがよく使われているのか」
といったリアルな情報が分かります。
2-2. スカウトメールから「今の自分の立ち位置」を知る
スカウト機能があるサイトであれば、プロフィールを登録しておくだけで企業やエージェントからスカウトが届きます。
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どの業界・職種から声がかかるか
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どのくらいの年収帯でオファーが来るのか
を見ていくと、現在の市場価値の目安 がなんとなく掴めてきます。
マーケター未経験の段階では、スカウトがたくさん来る必要はありません。
むしろ「どのあたりならポテンシャルで見てもらえそうか」を探る材料として活用しましょう。
2-3. エージェントは「企業の裏側情報」を教えてくれる
エージェント経由で話を聞いてみると、
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なぜこのポジションが募集されているのか
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事業のフェーズ・組織の雰囲気
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求人票には書かれていない本音ベースの条件
といった情報を教えてもらえることが多いです。
もちろんすべてのエージェントが優秀とは限りませんが、良い担当に出会えれば、キャリアの壁打ち相手 として長く相談できる存在になります。
3. まずはビズリーチに登録しよう
では、数ある転職サイトの中で、最初にどこに登録するのか。
個人的におすすめしたいのが ビズリーチ です。
3-1. ビズリーチを推す理由
ビズリーチは「ハイクラス転職サイト」というポジションですが、これがむしろマーケター志望にとってメリットになります。
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比較的 年収レンジが高めのマーケティング求人 が多い
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事業会社のマーケティングポジションや、広告代理店のマネージャークラスなど
「目標にしたいキャリア像」が見えやすい -
スカウトメールの内容から、企業が求めるレベル感・要件がつかみやすい
登録した瞬間からいきなり応募しなくても構いません。
将来目指したいゴールのサンプル集 として、求人票を読み込んでいくだけでも大きな学びがあります。
3-2. 登録時の注意点:現職は必ずブロック設定を
ただし、ビズリーチのようなスカウト型サービスでは、現職企業や取引先にプロフィールが表示される可能性があります。
会社に転職活動を誤解されなくない人は、必ず「企業ブロック」設定をしておきましょう。
ビズリーチの場合、管理画面から
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「企業ブロック設定」を開く
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現在の勤務先やグループ会社、取引先企業名を登録
しておけば、該当企業からはプロフィールが見えないようにできます。
情報収集が目的の段階では、無理に応募する必要はありません。
ブロック設定だけ済ませ、スカウトや求人票を眺めながらゆっくりキャリアの方向性を考えていきましょう。
4. 未経験から狙いやすいマーケティング職の例
「マーケター」と聞くと、
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斬新な広告キャンペーンを考える
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ブランド戦略をバシッと決める
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SaaSプロダクトのグロースをリードする
といった華やかなイメージを持つ人も多いかもしれません。
しかし、未経験からいきなりそのポジションに飛び込めることは多くありません。
実際には、以下のような入口ポジション からキャリアをスタートさせるケースが多いです。
4-1. 広告運用・Webマーケティング職
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リスティング広告・SNS広告の運用
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LPの改善、A/Bテスト
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Google Analytics などを使った効果測定
といった実務からスタートするパターンです。
数値を扱う仕事なので、Excel/スプレッドシートが使えること が大きな武器になります。
後述するように、最低限の関数やグラフ作成は押さえておきたいところです。
4-2. CRM・マーケティングオートメーション(MA)職
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既存顧客へのメール配信・アプリプッシュ
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会員データを使ったセグメント設計
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MAツールのシナリオ作成・改善
など、「新規獲得よりも既存顧客の活性化」に軸足を置いたマーケティング です。
SQLや簡単なデータ分析の経験があると有利ですが、
未経験・ポテンシャル枠で育成してくれる企業も増えています。
ただしMarketoをはじめとするMAツールなどはそもそも企業アカウントがないと触ることも出来ず、
独学で学べる機会がほとんどありません。
その場合は個人でブログメディアなどを立ち上げ、無料版のHubspotで練習してみるのが良いでしょう。
それがそのままあなたのポートフォリオにもなります。
4-3. インサイドセールス / フィールドマーケとのハイブリッド
BtoB領域では、
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ウェビナーや展示会などの施策企画
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リードのナーチャリング
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営業との連携・案件化率の改善
といった、マーケティングとセールスの間をつなぐ役割 も増えています。
営業経験がある人にとっては、ここがマーケターキャリアへの入り口になりやすいです。
5. マーケター志望が身につけておきたいスキル
最後に、未経験からマーケターを目指すうえで 「ここは最低限押さえておきたい」 というスキルセットを整理しておきます。
5-1. Excel / スプレッドシート
マーケティングの現場では、
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広告の配信結果
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LPごとのCV数
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施策別の費用対効果
など、数字を扱う場面が非常に多くあります。
最低限、次のようなことはできるようにしておきたいところです。
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四則演算、SUM・AVERAGE・IF・VLOOKUP などの基本関数
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ピボットテーブルでの集計
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グラフでの可視化
5-2. PowerPoint / スライド資料の構成力
マーケターは「数字を分析するだけ」でなく、
その結果を分かりやすく伝え、社内を動かす役割 も担います。
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施策の振り返りレポート
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次クォーターの施策提案資料
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役員向けのレポーティング
など、スライド形式でのアウトプットが多いため、
PowerPoint(またはKeynote / Googleスライド)での資料作成スキルは必須レベルです。
5-3. アナリティクスツール・データリテラシー
Webマーケティングを志望するなら、
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Google Analytics(できれば GA4)
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サーチコンソール
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広告管理画面(Google広告、Facebook広告など)
といったツールには早めに触れておきたいところです。
実際に自分でブログやLPを作り、トラッキングコードを入れてデータを眺めてみると、
本で読むよりも圧倒的に理解が深まります。
5-4. 余裕があればBI・R・Python・SQLも
よりデータドリブンな環境を目指すのであれば、これらを少しでも触っておくと強力な武器 になります。
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会員データベースから必要な情報を抽出する
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施策別のKPIを自分で集計する
- データ分析を行う
といったことができるようになると、データアナリストとのコミュニケーションもスムーズです。
6. まとめ:情報収集と学習を同時に進めよう
未経験からマーケターを目指すとき、最初の一歩は 「完璧な勉強計画を作ること」ではなく「市場を知ること」 です。
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ビズリーチなどの転職サイトに登録し、求人票やスカウトを通じて
「どんなマーケターが求められているのか」を知る -
気になる職種・ポジションが見えてきたら、そこから逆算して
Excel / PowerPoint / アナリティクスなどのスキルを身につける -
必要に応じてエージェントにも相談し、応募タイミングを見極める
このサイクルを回していくことで、「なんとなくマーケターになりたい」状態から一歩抜け出すことができます。
「まずは情報収集から」と割り切って、
ビズリーチをはじめとする転職サイトをあなたの キャリアの教科書 として活用してみてください。
